夏川草介

1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒。長野県の病院にて地域医療に従事。
『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー

ペンネームは大好きな作家の名前を並べただけなんです。
は夏目漱石、川は端康成、は芥川龍之介で、草は漱石の「枕」からです。



臨床の砦
夏川草介
小学館



2023/5/16
2021/4/28 発行


本を守ろうとする猫の話
夏川草介
小学館



2023/3/10
2017/2/5 発行
 「お前は、ただの物知りになりたいのか?」 夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。

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 1つめの迷宮の敵は、5万冊の本を読む批評家。一度読んだら錠付きの書棚にしまい2度読むことは価値無しと豪語する「閉じ込める者」。
 2つめは、読書の効率化のため、本の味わいや難解さなどの無駄を「切りきざむ者」。
 3つめは、本は消耗品、売れることが全てなので要約やノウハウの本のみを良しとする「売りさばく者」。

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新章
神様のカルテ


夏川草介
小学館



2023/2/9
2019/2/5 発行
 信州にある「24時間365日対応」の本庄病院に勤務していた内科医の栗原一止は、より良い医師となるため信濃大学医学部に入局する。消化器内科医として勤務する傍ら、大学院生としての研究も進めなければならない日々も、早二年が過ぎた。矛盾だらけの大学病院という組織にもそれなりに順応しているつもりであったが、29歳の膵癌患者の治療方法をめぐり、局内の実権を掌握している准教授と激しく衝突してしまう。

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 プロローグ
 第一話 緑光
 第二話 青嵐
 第三話 白雨
 第四話 銀化粧
 第五話 黄落
 エピローグ
 


神様のカルテ 3
夏川草介
小学館



2023/1/29 
2012/8/13 発行
 栗原一止は、信州にある「24時間365日対応」の本庄病院で働く内科医である。医師不足による激務で忙殺される日々は、妻・ハルの支えなくしては成り立たない。昨年度末、信濃大学医局からの誘いを断り、本庄病院残留を決めた一止だったが、初夏には恩師である古狐先生をガンで失ってしまう。 夏、新しい内科医として本庄病院にやってきた小幡先生は、内科部長である板垣(大狸)先生の元教え子であり、経験も腕も確かで研究熱心。一止も学ぶべき点の多い医師だ。
しかし彼女は治ろうとする意思を持たない患者については、急患であっても受診しないのだった。抗議する一止に、小幡先生は「あの板垣先生が一目置いているっていうから、どんな人かって楽しみにしてたけど、ちょっとフットワークが軽くて、ちょっと内視鏡がうまいだけの、どこにでもいる偽善者タイプの医者じゃない」と言い放つ。彼女の医師としての覚悟を知った一止は、自分の医師としての姿に疑問を持ち始める。そして、より良い医者となるために、新たな決意をするのだった。

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 プロローグ
 第1章 夏祭り
 第2章 秋時雨
 第3章 冬銀河
 第4章 大晦日
 第5章 宴
 エピローグ


   地の文は夏目漱石バリに堅苦しい。でも登場人物はキャラが楽しく(劇画的だと評する人もあり)ユーモラスで、そこが楽しい。

 著者はどうやら酒好きとみた。
「飛露喜」会津の地酒 
「信濃鶴」   「出羽桜」
「かたの桜」大阪の純米吟醸   などをおいしそうに味わいつつ吟味して評している。


神様のカルテ
夏川草介
小学館



2023/1/27
2009/9/1 発行
栗原一止(いちと)は信州にある「24時間、365日対応」の病院で働く、29歳の内科医である。ここでは常に医師が不足している。専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を3日取れないことも日常茶飯事だ。妻・ハルに献身的に支えられ、経験豊富な看護師と、変わり者だが優秀な外科医の友人と助け合いながら、日々の診療をなんとかこなしている。
そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。最先端の医療を学ぶこともできる。だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。悩む一止の背中を押してくれたのは、死を目前に控えた高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。

第十回小学館文庫小説賞受賞作。2010年本屋大賞第2位。


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 「満天の星」
 「門出の桜」
 「月下の雪」


神様のカルテ2
夏川草介
小学館



2023/1/21
2010/10/3 発行
 新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。かつて“医学部の良心”と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、かつてのその姿からは想像もできないものだった。そんななか、本庄病院に激震が走る。

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神様のカルテ0
夏川草介
小学館



2021/11/4
2015/3/1 発行
 栗原一止夏目漱石を敬愛し信州にある「二四時間、三六五日対応」の病院で働く、悲しむことが苦手な二十九歳の内科医である。写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。職場は常に医師不足、四十時間連続勤務だって珍しくない。ぐるぐるぐるぐる回る毎日に、母校の信濃大学医局から誘いの声がかかる。大学に戻れば最先端の医療を学ぶことができる。だが大学病院では診てもらえない、死を前にした患者のために働く医者でありたい…。悩む一止の背中を押してくれたのは、高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。二〇一〇年本屋大賞第二位、

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 初読みの作家さん。
 「有明」ーーー医師国家試験を目指して勉強会をしている仲間達
 「彼岸過ぎまで」ーーー
 「神様のカルテ」
 「冬山記」
 どの作品も暖かくほっこりする作品。これから読み進めていこうと思う。
 0だからはじめの作品かと思ったら、4作目だった。
 



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