読書会 栞 記録 2004年7月21日
テーマ 芥川 龍之介 羅生門
池田 久しぶりに文学作品を読みました。皆さんの話を聞きながら作品も深みがすこし理解できた様な気がします。生きるか死ぬかの時、どのような選択をするのか?
香取 芥川龍之介の文章は読みやすいけれど、とても中身が洗練され表現力が豊か。続けて読んでいきたいと思いました。又、読書会で取り上げられてもいいかな――。いかがですか。
川上 「すごい」という言葉しか浮かばないけれど、その場の情景が、世の中の流れが、そして人間の心の動きが一つ一つの文章を通して、目に見えるように書かれていると思いました。
鈴木 人間の極限状態が日常的に存在するという設定としては、これ以外にないというくらいピッタリした時代と状況、そして羅生門という名前だと思います。久し振りに芥川作品を読んで、時代を越えた人間の普遍性をあらためて感じさせられた気がします。
玉置 芥川龍之介、久し振りに読み、短篇な作品ながらどれも興味深く奥の深い小説に又時間を見つけてゆっくり読んでみたいと思っています。「羅生門」「藪の中」人間の極限に対する生き方、又、人間のエゴ等深く考える文だった。
松井 芥川龍之介の作品「羅生門」を読ませていただき、読むには簡単に読めたが、芥川流の奥の深さ(人間のエゴ)をほんの少し感じました。皆さんのお話を聞けて良かったです。
松田 短い話の中に主人公の心の変化がじょうずに表現されており文学界の巨匠の文ですね。私にはむつかしい。今日は皆さんの感想を聞かせてもらってよかったです。
山西 芥川龍之介は学生の頃から親しんだ作家でしたが、今、いろいろな作品を読んだり30年位過ぎてみてから読んだ感想というのは、やはりだんだん奥深く見えるところが違ってきたな、というものです。他の作品同様、短いけれど考えさせられる内容でした。
渡辺 どのような作品を読んでも人間が描かれている。その人間を通してものの観方、考え方を知ることができる。それが本を読む楽しさのひとつである。芥川龍之介の人間の見方は大変厳しいが、真実をついていると思う。
山田 これまでいくつもの作品に接してきていますが短編で読みやすいせいか今までは作品のすごさに気付かないでいました。皆さんの話を聞いて勉強になりました。文や言葉の使い方やテーマなどにもっと気を配りながら読めるようになりたいと思います。ただオリジナルでないという事にはやはり疑問を感じますけど。