2008年 読書会 栞


読書会  栞  記録  2008年度

2008年度   テーマ 推薦者
4/8 平 安寿子  
5/13  「手紙」 東野 圭吾
6/10 宮尾登美子  「天璋院篤姫」  他   多数
7/8 「おひとり様の老後」  上野千鶴子   多数
8/12 「落日燃ゆ」  城山三郎   多数
9/9 「環境問題のウソ」    池田清彦
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」  武田邦彦
  多数
10/21 文学散歩  『二葉館』
市民館まつり準備
11/3 市民館まつり
11/11 「秘花」   瀬戸内寂聴
12/9 「生物と無生物の間」  福岡伸一
1/13 新年会  2009年度計画
2/10 萩原朔太郎の人柄・各自気に入った詩を朗読
3/10 「父と子の旅路」 小杉健治
「時の渚」    笹本稜平

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4月

5月

            読書会 栞    2008年5月13日        
「手紙」   東野 圭吾
M・M 東野圭吾さんの「手紙」は、身近に起こりえる事であってその気持ちを手紙によって表現していて良かったです。いろいろ考えられる事も多々ありました。
S・M 犯罪をおかした者は身内と縁切りしなければならないのか?弟の為に罪をおかした兄。その兄の為に差別される弟。最近の事件に合わせ、考えさせる本でした。

J・Y たいへん重みのある内容で、犯罪とは、周囲の人の人生を変えてしまうもので本当に残念です。加害者の悲しみは、時間が過ぎれば消えるというものではないと思うし、被害者の家族にはまた別の苦労があるものと思います。加害者ひとりだけの行動のために、事件が起き、周囲の生活が180度違ってしまうということの悲しさが、ずっと続いていくんだなあ、と思うと、なぜ犯罪は起きてしまうのか、という疑問が生じます。でも最近は、簡単に犯罪が起きてしまい、困った世の中になってしまったな、と思います。
M・K
T・S 善人であっても状況によっては罪を犯してしまう。2度と同じ過ちは犯さないだろう兄と、懸命に真っ当に生きる弟。そんな彼らでさえ避けたがられる現実をうまく描いていると思います。しかしいつまでも社会が(私が)彼らを避けていては、彼らの居場所がなくなって再犯の危険が高まることは容易に想像できます。彼らが罪を悔い更生しようと努力するならば、私は笑顔で挨拶します。なんて優等生でしょう。だって私は・・・(*^_^*
M・I 「手紙」を読んでいなかったのですが、皆さんのお話を聞き、又、読んでみたいと思いました。(玉置さんが、本を貸して下さったので読みます。)

N・W
T・Y 強盗殺人犯を兄に持ったことによって人生を狂わされてしまった家族の、あまりにも過酷な境遇。この様な立場に自分が立ったとき、どの様に対応ができるのか。又第三者の立場に立っての自分の対応に自信が無い。色々難しいテーマを作者は読者に投げかけていると思います。
H・T
R・K マスコミから離れられない日常の中で、どういう形で犯罪とかかわるのか、わからない世の中ですね。犯罪者は、家族は、まわりの人は、どうかかわって生きていくのか。有りうる事だけに大きく重い問題として捉え、読みやすい作品として取り上げてもらい良かったと思います。
M・I 加害者の家族の気持がよく分かる本ですが、近くにそういう人がいると普通に接することができないと思います。加害者にも被害者にも家族がならないように望むだけです。
H・T 重い小説を一気に読んだ。そしてとても考えさせられる小説だった事を読み終えて改めて知り、最後の解説を読みながら一層強く感じた。又妻となる由美子に人間の持つ優しさを読み取る事が出来て、救われる思いであった。
おりひめ 作者が一番訴えたかったことは、血縁の絆?罪と罰?私はそれぞれの立場に自分が立ったときにどういう反応をするだろうかと想像しながら読みました。自分が弟の立場ならくじけないで頑張れるだろうか。世間の立場なら差別をしないで親身になれるだろうか。どちらもできそうにない。ほとんどの人にとって経験することのない状況であり、ストーリー展開にも安易だと感じる部分がありましたが、考えさせてくれた本でした。  「手紙

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6月

読書会 栞 記録                           2008年6月10日
宮尾登美子   「天璋院篤姫」を中心に
M・M
S・M 篤姫、蔵、天涯の花。どの本も強い意志を持ち、運命に流されず人生を生きていく女性が主人公。作家がモデルになっている仁淀川、いろんな女性に出会え、宮尾登美子の本をもっと読んでみたいです。

M・K
J・Y 「天涯の花」「天璋院篤姫」「一弦の琴」を読みました。それぞれ、どの作品も、筋の通った素晴らしい女性がモデルで、時代を超えて、感心させられる良さがあります。目標の大小はともかく、それぞれの立場で前向きに生きる大切さを教えられた気がします。

M・K
T・S 社会を住み良くするために、世襲とかエリート教育とかの果たす役割にはかなり大切なものがありそうだと思っていますが、「篤姫」でも感じました。上に立つ人は独り言禁止というのも理に適う教育です。一般人はベラベラ話したほうが分かり良くていいですけど。今、自由と平等のおかげで楽しく生きていますが、システムの綻びも見えます。イイとこ取りできるといいな。

M・I
N・W (6/10 17:01)宮尾登美子さんらしいというか、彼女の好みに合致する女性の一代記だと思った。「於一が男であったら良かったのに」と幼い頃から言われた島津家分家の女性が、時の将軍家定の御台所として大奥に送り込まれ、艱難辛苦の末、江戸幕府の屋台骨を背負い幕末を迎える。ただ辛抱し耐え忍ぶだけの生き方ではなく、その時々の状況の中で、周りに流されることなく、自分の考えに従い、凛とした生き方を貫き通す、その芯の強さ、気丈さに作者宮尾さんは魅かれ、またそれは宮尾さんの中にもある気質であろう。いつまでも心に残る作品である。
(23:00)一部訂正です!「いつまでも心に残る作品である」ここは嘘っぱち!「4年ぶりに、上、下通して読めて良かった」

T・Y (一弦の琴、日記を読んで)「作家になりたいと焦っていたときは作品はひとつも売れずそこから通り抜けてあきらめの境地に入った時、受賞して小説が売れ始めた」と本人の弁がある。それを裏付ける様な苦しみと幾多の試練を克服し、強い精神力をもって17年間のながきにわたり一弦の琴を書き上げ直木賞に結びつけた。誠に見上げた作家だと思います。

H・T
R・K
M・I
H・T 波乱万丈の世の中に毅然として自分の人生をかけた篤姫の生き方に感心しながら明治維新に移っていく歴史が興味深く又幕末に関係した人物や事件についてももう一度歴史をゆっくりと読み通したいと思いました。皆さんから何時も参考になる読書感をおききすることがとても嬉しいのです。

おりひめ 著者に「篤姫という人はまれにみる剛毅な女性であった」と語らせるほどの人でありながら私の中では全く認識がありませんでした。幕末は好きな時代ですが、今まで男性の活躍しか知りませんでした。篤姫を取り上げてもらったことで、篤姫や家定にも関心が湧きました。以前に宮尾氏のものは数冊読んだことはありましたが、今回著者を見直すきっかけになり、他の歴史作品をまた読んでみたくなりました。栞のおかげと感謝しています。
「天璋院篤姫」「篤姫の生涯

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